知ることからはじめよう、脳の健康。
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導入事例株式会社ケンミン様事例紹介
導入薬局様インタビュー②

くすりのケンミン わさだ店様

薬局の認知機能の維持向上や健康寿命の延伸への取り組み

くすりのケンミンわさだ店スタッフ(左)安部正人様(右)米澤佑佳子様

大分県大分市大字玉沢にある『くすりのケンミンわさだ店』。ショッピングセンター『TOKIWAわさだタウン』内に立地し、医薬品や日用品の販売、お客様の健康に関する相談などを行い、老若男女が足を運ぶドラッグストアとして親しまれています。そんな同店では、ゲーム感覚で脳の健康度(ブレインパフォーマンス)をチェックできる 「のうKNOW」の体験エリアを店内に設けて、お客さまへご案内しています。「のうKNOW」を実施したお客様の声や、
「のうKNOW」の魅力について伺いました。

普段お客様から「脳の健康」についての関心や不安の声を聞きますか?また、それはどのようなものでしょうか。

我々の店舗では、日々お客様から認知症や脳の健康に関してのご相談が寄せられています。60代〜80代の方からは「記憶力が低下している気がする」「物忘れをしているだけなのか、認知症の予備軍なのかわからない」といった悩みをよく打ち明けられます。
また、30代〜50代の方からは「認知症になった親の介護が大変だったので、自分がそうならないために今からしておくべきことはあるか」といったアドバイスを求められることもありますね。

こういったご相談は、脳の健康が目に見えないことによる不安からくる悩みではないかと感じています。現状、お客様から脳の健康に関するご相談をいただいた場合は、まず今どのような状況にあるかを丁寧にヒアリングしています。もし単なる物忘れのようであればご安心いただくようお話し、もし認知症の可能性が見られれば、生活習慣の改善など、簡単にできることからご提案するようスタッフ一同心がけています。

くすりのケンミンわさだ店では、このようなオリジナルのPOPを作成し、お客様へご紹介を行った

今回、店舗で脳の健康度(ブレインパフォーマンス)をチェックするツール 「のうKNOW」を導入した感想を教えてください。また 「のうKNOW」のどのような点に魅力を感じましたか?

店舗で「のうKNOW」を受けていただいたことで、お客様に「脳の健康度を定期的にチェックする」という意識づけをすることができたのではないかと思います。私たちスタッフも「のうKNOW」を受けてみたのですが、加齢とともに気になっていた脳の健康度が数値として可視化されたことで、日頃の生活を見直す良いきっかけになりました。

「のうKNOW」の魅力は、ゲーム感覚で楽しみながらできるだけでなく、ルールも簡単、そして短時間で脳の健康度をチェックできる点です。脳トレというと難しいイメージがあるかもしれませんが、「のうKNOW」はトランプカードの柄や数字を覚えてボタンをタッチするだけ。そして所要時間も15分。これ以上難易度が高かったり、所要時間が長かったりすると、多くの人に受けてもらうのは難しいかもしれませんが、「のうKNOW」はちょうどご案内しやすい内容でした。

もう一つ、iPadやスマートフォンで操作できるという手軽さも魅力だと思います。今後、薬局やドラッグストアで血管年齢や血圧をチェックするくらい気軽なものとして普及させたいですね。

「のうKNOW」を実施したお客様の年代、性別、性格など、何か特徴があれば教えてください。また、実施者から寄せられた感想がありましたらお聞かせください。

店舗では1日10名以上の方にお声がけして、1カ月で合計20名以上の方に計測いただきました。そのうちの大半が50代〜60代の方で、男女比はちょうど半々です。店頭でスタッフがお声がけした方のほかに、同僚やご家族、ご友人から勧められてトライされた方も数名いらっしゃいました。

実施者の内訳は、主にパソコン作業やレジ打ち、経理の仕事をしているなど、頭を使いながら手先も使って働かれている現役層の方が中心。現状としては、バリバリ仕事をしているけれど、高齢の親御様もいらっしゃり、ご自身の将来の健康にも不安を感じている方が多い印象でした。

「のうKNOW」実施後に自身の脳のスコアをすぐに確認できる

ご感想としては「ついつい考え込んでしまった」「他の人のスコアを気にしてしまった」という真面目な声が多かったですね。脳のパフォーマンスに自信がある人ほど、自分のスコアが思ったよりも低かったことにショックを受けられていたのも印象的でした。

店舗で 「のうKNOW」を実施する上で、工夫した点はありますか?

「のうKNOW」の冊子をレジ横に設置し、お会計をされるお客様へご案内をしたり、手持ちのボードを作成して、お店の前を通るお客様へのお声がけを行いました。他にも、店内に手作りのPOPを掲示したり、いただいたのぼり旗を設置したりしてアピールしました。

また、弊店舗は来店客数が多いため、お客様が「のうKNOW」の体験に集中できるよう、椅子とテーブルの周りに仕切りを付けた簡単な専用ブースを設置。加えてお客様がスムーズにチェックできるよう、冊子を用いながら事前に「のうKNOW」各ステージの操作説明も行いました。

「のうKNOW」を導入した上で感じた課題はありますか?

お肌に自信がない方ほど肌年齢の計測をされないように、脳のパフォーマンスに自信がない方ほど「のうKNOW」を体験することに抵抗感を示されていたように感じました。そういった方に「のうKNOW」は認知症を判定するツールではなく、定期的に脳のパフォーマンスをチェックすることで将来の脳の健康不安に備えることができるツールであると伝え、安心して受けていただくことが今後の課題だと思います。

たとえば、比較的取り組みやすい体重測定や血圧測定とセットにした測定会などのイベントを企画して、「のうKNOW」に対するハードルを下げたいですね。また「のうKNOW」は、チェックを受けていただくことそのものを目的とするのではなく、その後も継続して脳の健康度をチェックし、生活習慣を改善するなどのアクションを起こしてもらうことを目指しています。脳の健康度チェックを習慣化してもらうための工夫として、チェック結果記録用の冊子をお渡しするといった取り組みもできたらいいなと思いました。

ドラッグストアにおいて、今後 「のうKNOW」はどのような形でご活用ができそうでしょうか?

ケンミンでは現在、お客様の不の打開をお手伝いする「相談薬局・薬店」を会社全体の目標として掲げています。この目標に近づくためには、お客様が健康不安を相談しやすい店舗づくりを行なうことが大切ですが、そこに脳の健康度が数値として表れる「のうKNOW」を活用できるのではないかと考えています。

「のうKNOW」でチェックしたデータは、あらゆる治療や生活習慣の改善提案に活用できる可能性を秘めています。脳の健康度(ブレインパフォーマンス)に関する年代別の参考データなどをエーザイさんからご提供いただければ、今後よりお客様一人一人に寄り添ったパーソナルなご提案ができるようになるかと思います。ケンミンとして長期的にこの取り組みを続けていくことで、今後社会全体で取り組まなくてはならない認知機能の維持向上、健康寿命の延伸に対しての大きな武器になると考えています。

取材・文:中森りほ 編集:ノオト